登山において、天候に左右されない装備は命綱のひとつ。その中でもレインウェアは、防水性と透湿性、動きやすさ、そして安全性の観点からも非常に重要な役割を果たします。今回は、ミレー（MILLET）から登場した最新モデル「ティフォン ストレッチ ジャケット（2025年版）」について、専門家や実際のユーザーのレビュー、及び自ら着てみたを参考にその魅力を深掘りします。
なお筆者は今まで夏の高山（小屋泊等）では朝の防寒も兼ねてティフォンタフⅡをザック入れていましたが、重量が約426gとそこそこ重い割に出番が少ないと思い、軽さと快適性を求めて今回、耐水圧も上がった約300gのティフォンストレッチジャケットの購入に至った経緯であります。
1. 専門家や実際のユーザーのレビューから見えた使い心地
高性能素材「DRYEDGE™」による快適性
ミレーが独自開発した3レイヤー素材「DRYEDGE™」は、2025年モデルでさらに進化。耐水圧30,000mm、透湿性50,000g/m²/24hという数値は、国内外のレビューサイトでも高く評価されています。
たとえばYAMA HACKでは、「朝から晩まで着ていても蒸れにくく、快適な着心地が続いた」との声が掲載されており、梅雨時の縦走や標高差のある行程でも汗がこもらない設計であることがわかります。
ストレッチ性が動作を妨げない
ジャケット全体に4方向ストレッチ素材が採用されており、肩や腕の可動性が非常に高いのが特徴です。BE-PALのレビューでは、登山家・高橋庄太郎氏が「岩場や急登でも腕を大きく振れる感覚があり、今までのレインジャケットより明らかに自由度が高い」と語っています。
ユーザーからも「ザックの着脱時やクサリ場でもストレスなし」との感想が多く、行動中に服が動きを邪魔しない点は非常に重要な魅力です。
改良されたフードとディテール
フード部分はヘルメット対応で、コード調整機構が見直されました。ツバ部分の剛性も高く、YAMAKEI ONLINEの紹介記事では「風雨の中でも視界が確保され、登山中の安全性が向上した」とされています。
また、袖口はベルクロ＋ゴムで確実にフィットし、冷気や水の侵入をしっかり防止。ポケット内部がメッシュ構造になっており、ベンチレーションとしても活用可能という実用的な設計も高評価です。
2. 旧モデルとの違いと進化点
2025年版の「ティフォン ストレッチ ジャケット」は、旧型（例：MIV01471、2021～2023年モデル）から大きく進化しています。
| 比較項目 | 旧モデル（～2023年） | 2025年モデル |
|---|---|---|
| 耐水圧 | 20,000～25,000mm | 30,000mm |
| 透湿性 | 25,000～30,000g/m²/24h | 50,000g/m²/24h |
| ストレッチ性 | 部分的ストレッチ | 全面4方向ストレッチ |
| フード構造 | 調整機構あり（やや弱い） | 改良版コード＋ツバ剛性アップ |
| 内ポケット | 標準仕様 | メッシュベンチレーション付き |
このように、生地スペック・快適性・構造設計のすべてがアップグレードされており、「旧モデルからの買い替えは大いにアリ」というのがレビュー全体の総意です。
3. メリット・デメリットまとめ
メリット
- ハイスペックな防水・透湿性能
- 全身ストレッチによる高い動作性
- 視界確保・収納性・フィット感が優秀
- 長時間行動でもムレにくく快適
- 登山以外の街使いにも馴染むデザイン性
- 軽い（約300g）
デメリット
- 約36,300円（税込）とやや高価。近年の値上がりのため、致し方ありませんが、他メーカーのゴアテックス最新版等より価格は抑えられていると考えます。
- 欧州サイズベースで日本人には大きめな傾向あり（要サイズ確認）
- 冬期にはミドルレイヤーとの併用が必要
4. 2025年春 色：ＭＥＴＨＬＢＬＵＥ メンズ サイズM（EURO）
ここからは、実際の写真とともに使用した感想をお伝えします。購入検討している方の参考になれば幸いです。
正面写真です。右胸のところにローマ字表記でMILLETのロゴがあります。ティフォンウォームジャケット等は左胸にミレーの昔ながらのロゴがありますが、ローマ字表記だけにしたのは何か拘りがあったのでしょうか？個人的にはロゴマークの方がかっこよいのでは？と思います。止水ファスナーのポケットが左右にあり、少し胸に近い高めの位置にあります。
上半身拡大写真です。首元のフードを絞るドローコードは、ジッパーを開けて内側にあります。ティフォンウォームジャケットはドローコードは外側にあります。春夏用と冬用の仕様の違いでしょうか。ジッパー操作は比較的滑らかな感じです。
首襟内の生地は、フリースっぽい柔らかい生地となっており、フルにジップをあげたときに顎にあたってもヒヤっとすることはない。アウターで、ヒヤっとしない作りは個人的に選ぶポイントかなと思います。
左ポケット拡大写真です。止水ポケットとなっています。ポケット内側の体側はメッシュになっており、中に何もいれないなら、ベンチレーション扱いにできます。
右手首部写真です。手首部はマジックテープで絞れるようになっています。また右手袖部にはTYPHONのローマ字ロゴがあります。
左肩写真です。ミレーのロゴがあります。ロゴマークも若干変更されています。昔ながらのミレーのロゴの方が個人的にはかっこいいと考えます。
内側写真です。生地は柔らかいです。ポケット内側はメッシュ。お腹の下の裾内側にもドローコードがあり、ウエスト部も絞れます。
生地組成と洗濯表記です。生地は本体ナイロン100％。洗濯は手洗い表記となっています。
背面写真です。背面はロゴなどなくシンプルな見た目です。フードはゆとりあるサイズ感です（ウォームジャケットよりは小さめになっている）。フード頭後ろには、縦方向、横方向に絞れるようになっており、密着性を高めることができます。
以上、実際の写真などを用いて、ミレーティフォン ストレッチ ジャケット（2025年版） についてお伝えしました。いかがだったでしょうか。
5. まとめ：あり（個人的に）
6. 得た知見：軽くかつ防風にも使えるレインウエアは、登山を快適にする。
ミレーの「ティフォン ストレッチ ジャケット（2025年版）」は、登山者が求める機能性と快適性を極限まで高めた一着。専門家や多くのユーザーのレビューでも高く評価されており、特に縦走や変化の激しい天候下での安心感は抜群です。
価格は少し高めですが、耐久性と機能性を考えれば長期的に見ると非常にコスパの高い投資。旧モデルをお持ちの方も、この進化を体感する価値は十分にあります。
次の山行に向けて、ぜひこの一着を手に取ってみてはいかがでしょうか。
※本記事は、以下のレビュー・公式情報を参考に一部構成されています：
- YAMA HACK「登山レインウェア特集」
- BE-PAL アウトドアギアレビュー
- 山と渓谷オンライン「ミレー 2025年春夏モデル紹介」
- ミレー公式サイト製品情報
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