夏の北アルプスで人気の名峰「五竜岳」(標高2814m)は、変化に富んだ稜線歩きと岩稜帯のスリルを楽しめる山です。今回は、白馬五竜テレキャビンを利用したピストンコースで1泊2日・五竜山荘泊の登山に向けたおすすめのパッキング方法を中心に、男性175cm・体重65kgのモデルケースでの水分量の目安、危険箇所や安全登頂のポイントまで詳しく解説します!
【コース概要】
- ルート:白馬五竜テレキャビン → アルプス平 → 地蔵の頭 → 小遠見山 → 中遠見山 → 大遠見山 → 白岳 → 五竜山荘(泊) → 五竜岳山頂(往復) → 復路同じルートで下山
- 行程:1泊2日(五竜山荘泊)
- 難易度:中級者向け
- ポイント:お花畑、稜線歩き、岩稜帯の通過、五竜岳からの大パノラマ
【パッキングの基本方針】
1. ウェア類
- ベースレイヤー(速乾Tシャツ or ドライレイヤー)
- ミドルレイヤー(薄手のフリースやウィンドシェル)
- レインウェア(上下)
- 防寒着(コンパクトなダウン or インサレーション)
- 替えの靴下1足(汗冷え・雨対策として)
- 帽子(キャップ&ビーニー)
- 岩場対応の登山用グローブ(滑り止め付き薄手タイプ推奨:ペツル コードレックスグローブやブラックダイヤモンド クラッググローブなど)
2. ギア類
- 登山靴(ミドルカット以上、岩稜対応ソール推奨)
- ストック(下りの膝負担軽減に有効)
- ヘッドランプ(予備電池必須)
- 行動食(ナッツ、ドライフルーツ、ジェル、エナジーバー等)
- 水筒・ハイドレーション(詳細は後述)
- ファーストエイドキット(テーピング含む)
- モバイルバッテリー(防水ケースに入れる)
- サングラス・日焼け止め・リップクリーム
- トイレットペーパー・ゴミ袋
- 地図・コンパス・スマホ(YAMAP推奨)
- アタックザック(容量10L程度)
- 耳栓・アイマスク(山荘泊の快適度向上)
【水分量の目安(175cm/65kgの場合)】
登山時の水分消費量
- 体重65kg × 6ml/kg/h = 390ml/h
- 行動時間(1日目5時間、2日目6時間)合計11時間
390ml×11h=約4.3L390ml \times 11h = 約4.3L390ml×11h=約4.3L
持参と補給の計画
- 1日目:2.0L持参(500ml×2+ハイドレーション1L)
- 2日目:五竜山荘で1.5L補給(有料:1L=300円程度)
無理に全量を背負わず、山荘での補給を活用して軽量化しましょう。
【パッキングの考え方と配置の工夫】
ザックの中の配置イメージ
ザック内の位置 | 収納物 | ポイント |
---|---|---|
一番下(ボトム) | 防寒着、着替え、アタックザック | 使用頻度が低いものを下に。重心を下げすぎないよう圧縮収納。 |
中段(背中側に重いものを近づける) | 水(ハイドレーション)、行動食の一部 | 重いものは背中側中央に寄せ、バランスを取る。 |
中段(取り出しやすい位置) | レインウェア、ファーストエイド | 急な天候変化に備え、すぐ取り出せる位置に。 |
上部 | 行動食(頻繁に食べる分)、ヘッドランプ | 休憩時にすぐ取り出したいものをまとめる。 |
外ポケット | サングラス、日焼け止め、ティッシュ、ゴミ袋 | 小物はポケット分けで紛失防止。 |
サイドポケット | ペットボトルの水、行動食(補助分) | すぐに飲める水はサイドへ。 |
ウエストベルトポケット | 小型の行動食(ジェル)、リップクリーム | 歩きながら食べる用に。 |
パッキングの考え方
- 重いものは背中側&中央に寄せ、左右の重心を揃える。
- 頻繁に使うものは取り出しやすい位置へ。特にレインウェアや行動食は上部や外ポケットに。
- ザックの容量は30〜35Lが目安で、山荘泊なら荷物は必要最小限にして軽量化を意識する。
- 山頂アタック時は、山荘に大型ザックをデポし、軽量アタックザックで出発すると安全性が向上します。岩稜帯でのバランス確保にも有効です。
【岩場の危険箇所と注意点】
- 五竜岳山頂直下は岩場・鎖場・ザレ場が連続し、特に下りでの滑落リスクが高いです。
- 浮石や濡れた岩のスリップに要注意。三点支持を徹底し、必ずグローブを装着。
- 悪天候時は無理をせず、撤退も検討する。
- 下山時は**白馬五竜テレキャビン最終便(通常16:30頃)**に間に合うよう、行動時間を逆算して計画を立てる。
【まとめ:1泊2日・五竜岳パッキングリスト】
カテゴリ | 持参品例 |
---|---|
ウェア | ベース・ミドル・レイン・防寒着、岩場用グローブ、帽子、替え靴下 |
ギア | 登山靴、ストック、ヘッドランプ、アタックザック、サングラス、日焼け止め |
食・水分 | 行動食、飲料(1日目2.0L持参+2日目山荘補給) |
その他 | ファーストエイド、モバイルバッテリー、地図、スマホ、防水ケース、耳栓 |
無駄を省きつつ、必要な装備はしっかり揃えることで、安全で楽しい登山を実現しましょう。特に岩稜帯での安全確保と下山時刻の管理を意識して行動することが大切です。
※このブログに使用しているアイキャッチ画像はAIによる生成画像であり、実際の登山風景や状況とは異なる場合があります。安全登山のためには、最新情報や現地の状況を必ずご確認ください。
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